ずっと願った。
君と一緒にいられますように。と
この大きな大きなリンゴの木に、僕は願ったんだ。
大きなリンゴの木の下で
「智ーｖ」
一人の少女が、遠くにいる少年に向かって手を振った。
そして少年も、その少女の姿をみると、ニコっと優しく微笑んだ。
「、着くの早かったね」
「うん！早く智に会いたかったしｖ」
「俺も、早くに会いたいなって思ってた」
二人でフフっと、少し笑いあいながら、二人は家に入っていった。
少女は少年の母にペコリと挨拶し、少年に背中を押されながら
あわただしく２階へと行ってしまった。
「ちょっと！智なによ！おばさんにちゃんと挨拶できなかったじゃん」
「いいのいいのー、どうせ２，３日は泊まるんだし、夕食のときにでもまた挨拶すれば。ね？」
「でも…ほらこれ、リンゴ。お土産にもってきたのに、渡しそびれちゃったじゃん」
「リンゴ…このリンゴってあの大きなリンゴの木のリンゴだよね」
「そう、よく覚えてるね」
「忘れるわけないよ。の家の裏庭にある、あのおっきな木」
「あの時はおじいちゃんにだまされたよねｖ願いが叶うとか言ってさｖ」
「あぁ、そんなのもあったね」
「私１５点だったテスト１００点にしてください！って頼んだのに、叶わなかったよ」
「そりゃ、当たり前でしょ」
「かな？」
「そういえば、智もあの木に願い事とかしてたんでしょ？」
「うん」
「毎日ウチに来てはリンゴの木の前で手合わせて祈ってたもんね」
「よく覚えてるね」
「忘れるわけないよーだｖ」
「ところで、なにをそんなに願ってたの？」
「え？今更じゃない？そんなこと聞くの」
「今更じゃないよぉ！ずっと前から気になってたよ。私は」
「そんな気にするほどのこと、願ってなんかいないよ？」
「んじゃぁ教えてよ！」
「……願い事って、言ったら叶わなくなると思わないｖ」
少年はニッコリと微笑んだ。
「っ…そんなぁ！酷いー！私たちの間に秘密なんてあっていーんですかー！」
「いーんです。ってか、人の願い事聞かないでよ悪趣味だね」
「んな！悪趣味とは何悪趣味とは！」
「昔っから変なもの集めては俺に自慢して、俺別に欲しくないのに「あげるーｖ」とか言ってさ」
「だって物欲しそうな顔に見えたんだもんー」
「でも、「ありがとう」って貰った俺ってすっげー優しくない？」
「彼女に秘密作る人が優しいですかー？」
「それとこれとは別物でしょ？いい加減諦めなって、俺断固言わないからね」
「むぅ〜……智のケチッ！」
「言ってろ」
僕は願ったんだ。
君とずっといられるようにと。
毎日毎日。
僕は願い続けたんだ。
あの、大きな大きなリンゴの木に。
小さな僕の、小さな願いを、
あの、大きな大きなリンゴの木に。
願い終わって、目をあけて、後ろを向けば、
いつも君がいた。
僕は、ずっと君といるために、この願いを胸にひっそりしまっておくよ。
いつか離れ離れになっても、心でつながっているように。
僕は君のことが、大好きだから。
短編。うわー。短ッ。
ゴメンナサい！更新遅れ気味だったから早くＵＰしなくちゃな！って、
１５分たらずで書き上げたものですよぉ！
ゴメンなさいね。そんなものサイトにＵＰして。
許してくださいよ。
