好きだって?

嫌いだって?

もどかしいなんて。

僕らはそんな感情抱いてはいないんだ。
































今の一番

























少し涼しくなった秋の空は、少し寂しく、そして、少し哀愁漂う空だった。

上を向くと、スゥっと冷たい風がふわりと顔を横切っていった。

吐く息は白く、頭には時々枯葉なんかがついていたり…

身の回りのすべてが秋を感じさせるものだった。

俺の隣でせきこんでいるのは、同じクラスの委員長。だ。

なぜ一緒に登校してるかって?それは俺が聞きたいよ。

俺がいつもどおりに家を出て、いつもどおりに学校への道を歩いて。

そして道で見つけたのが、せきこんでいる委員長だった。

かなり辛そうにせきこんでいるから、「大丈夫?」って聞かないほうがおかしいでしょ?

で、聞いたらさ。そのまま追い抜かすことだってできないじゃん。

で、そのまま一緒に登校してるってわけ。

俺は気の利いたほうじゃないから、会話とか全然なかった。

ただ、委員長のせきこむ音が聞こえるだけ。

そのたびに、俺は「大丈夫?」と問い掛けた。
































「委員長風邪?」

「ゲホッ…そうみたい。朝起きたらふとんかけてなくって…ケホッ」

「大丈夫?」

「大丈夫。昨日医者に行って薬もらってきたから」

「あ、そっか」





ケホッ。と、委員長のせきこむ音は止むことはなく、ずっとせきこんでいた。

聞いてるこっちの喉が痛くなってくる感じだ。

俺は首にまいてあるマフラーにずっと首をうずめた。

数分後、委員長のせきこむ音は、数分止まった。

そして、聞こえるのは秋風と、枯葉がこすれあう音だけになった。

そんな雰囲気のまま、4歩くらい歩いた時、委員長は俺に話し掛けた。





「相葉君は風邪とか引かないの?」

「俺?俺は平気だよ。風邪はね」

「へー。そうなんだ。いいな、そういう人」

「別に、風邪とか、一回憧れるよね」

「どうして?風邪なんて辛いだけよ」

「そっかな?風邪とか、『コタツでみかん』って感じだよねvあ!あと、ちゃんちゃんことか着ちゃってv」

「……え?」

「……」




俺、もしかして、って、もしかしなくとも…………

滑っちゃったりした?(汗

委員長、あからさまに俺を「変な人」を見る目で見てるよ。

ああ、やっぱり俺はこういう発言しかできないのか…






「ちゃんちゃんこ…?って、あの、羽織るやつ…?」

「え?あ、ちゃんちゃんこってさ、こういう分厚い布でできたさ。防災頭巾みたいなv」

「…防災頭巾……?」

「………」




お…俺はまた滑ってしまったのかな?

ああ、こういう時に天然ってどうしてうざったいのかなぁ。

きっと思ってるよ委員長。

「なにこの天然馬鹿」って…思われてる思われてる…

だって目が言ってるもんよー!(号泣)







「防災…頭巾ねぇ」

「もういい!もういいよ!気にしないで!」

「あ、それで…けほっけほっ」







俺の天然馬鹿できまづくなった雰囲気のまま、委員長のせきこみは再び始まった。

ああ、どう言い訳すればいいのか、もう言ってしまおうか。

「俺は天然です」と、自白してみようか!








「あの、委員長」

「何?」

「俺…天然だから、さっき言ったこと気にしないでね」

「…あはv気にしてないよ。それに相葉君が天然だってことくらい知ってるよ」

「なんで!」

「…え、いや、なんでって言われてもなぁ…同じクラスだしね?」

「同じクラスだったら知ってるもんかな?」

「教室って以外に狭いしね」

「そうだね、考えてみると、あの教室に40人近く居るってゆーのは、少し密度高いかもね」

「そうでしょ?ま、冬はあったかいからいいんだけどねv」





委員長はふわりと笑った。

俺は少し驚いて、ジっと見つめてしまった。

委員長が笑った顔なんて、見た事なかったから。


委員長って、フと見るといつも眉間にしわ寄ってて、

初めて会ったときも、「気難しそうな人だな」って思った。正直ね。

だけど今は、こうやって話しているわけで…

なんか不思議な感じだ。

話してみると、以外に気難しくなんかなく、むしろ会話してて楽しいほうだ。










けほっ






委員長のせきが、また始まった。












けほっ















委員長のせきの仕方は、どうも納得がいかなかった。

委員長はなぜか、声を出さないように、口を開かないように静かにせきをしていた。

もっと堂々とせきすればいいのに…(ソレはおかしいだろ)



























「委員長。俺委員長のせきの仕方気に入らない!」

「え?なに突然」

「どうしてそんな風に、のみこむ様にせきするの?」

「だって、こういう風にせきしたら、もしかしたら口から菌とか出ないかもしれないし」

「出る出ないの問題じゃなくってさ!気持ちいいか気持ち悪いかだよ!」

「もういいよ相葉君。そんなせきについて力説してくれなくても」

「だって!」

「じゃぁ、私も言わせてもらうけど」

「なぁにさ」

「相葉君はどうして私を『委員長』って呼ぶの?」

「え?だって、『委員長』は『委員長』でしょ?」

「私はソレが気に入らない」

「そんなこと言われてもなー…どうしろっていうの?」

「……名前」




委員長は、少し顔を赤らめて、俯きながら言った。

ボソっとした声だったためか、俺にはハッキリと聞こえなかった。





「え?」

「…名前で呼んでよ」

「………名前?」

「あ、もしかして知らない?」






「そうです」なんて、ココで言ってしまって良いものか。

俺は一時フリーズ状態になった。

そこで、委員長はフッと笑った。








「『知りません』って顔してるよ?」

「やばっ!もしかして…顔に出てた?」

「もうバッチリ。相葉君って純粋なんだねv」

「そっかな?」

「そうだよ」






二人で少し笑いあった。

『天然』とは良く言われたものの、純粋って言われたのは初めてだ。

なんだか、胸の奥がもやもやしたような、少し気恥ずかしいような、そんな微妙な気持ちだった。





「改めて、私は『』っていうの」

「へー。委員長、『』って名前なんだ〜。うん!あってる!」

「そ…っかな?相葉君も『雅紀』って名前、あってるよ」

「そ?ありがとv」

「どうしたしましてv」





これからは、委員長のことをちゃん。って呼ぼうと思う。

だけど、やっぱり『委員長』は『委員長』だから、

俺の心の中では、『委員長』って呼ばせてもらおう。









俺たちは、それから学校への道のりで、色々と話をした。

「俺たちは名前で呼び合おう」とか、

「勉強は教えあおう」とか、

「実は漫画持ってきたりしてるけど、秘密だよ」とか、

そんなくだらないことを、たくさん話した。

俺たちは、女男である前に、『同級生』なんだと思う。

『同級生』だから、こんな風に他愛ない話をできるのだと、俺はそう思ってる。





辛いとか、悲しいとか

嬉しいとか、楽しいとか、

こういう事を共有できるのって、やっぱし『同級生』じゃん?

だから、俺は委員長との、こんな微妙な距離が今日、少し気に入った。





好きなんて、嫌いなんて、もどかしいなんて、

そんなもの二の次。

とりあえず、今は「心地よさ」ってゆーのが、一番だと、確信した。







相葉ちゃん。キャラがちげぇー(ハズ///)
なんなんじゃこの小説ゎぁ…
とりあえず、『甘甘』求めて来た人にごめんなさい。
こんなの甘甘でもなんでもない。
ただの駄文でした。
甘甘目指してみたんだけどねー…私にはやっぱ無理ですた(溜息)


































































































































































































































































































































































































































































































































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