私の気になるあの人は、 どんなに手を伸ばしても手の届かない、 そんな人です。 だけど私は、いつでもどこでもあなたを思っているんです。 奇跡≠運命 Side*A 「きゃぁーーーーーーーvvv二宮君が出てるよっ!母さん!ねぇってば!」 「あーもぉ、うるっさいわね!黙ってテレビ観られないの!?」 「あぁvテレビという名のフィルターを通してもニノ君眩しすぎですっ!」 「……(育て方間違えたかしら…)」 私は嵐の二宮君の大大大大FANなのです。 友達も、そして親も、身の回りの人は私のこの恋の病のことを知ってます。 私だってそんな子供じゃないし、手の届かない人だって分かってる。 だけど、好きになっちゃったもんは仕方ないじゃないっ! その熱は、年々上昇するばっかりで、冷めることを知らない。 もういっそのことニノ君FANで一生を終えても悔いは残らないだろうとまで思ってます。 でも…でもっ!一度でいいからニノ君に会ってみたいんです。 コンサートとか、そういうのじゃなくて、プライベートでっ! わかってる。そんな偶然ありえないって。 もしあったとしたら、それは奇跡に近いもの。 というか、それは奇跡?????? 「ねぇーー!ちゃんっ!どうしたらニノ君に会えるかな?」 「そんなの情報収集あるのみでしょ?普通に暮らしてるだけじゃ会えないわよ」 「そういうちゃんは山下君に会ったことある?」 「え?そうねー…会ったといえば会ったかな?」 「えーーーーーー!本当っ!?」 「うんっ、PCで調べまくって山Pが何処によく来るか、集計してみたのよ」 「ふへぇー…私PC持ってないからそんなこと出来ないよー」 「じゃぁ、色んなトコ歩いてみれば?ま、たぶん会えないだろうけど」 「…「調べてあげる」とか、そういう風には言ってくれないのですか?」 「私は二ノFANじゃなくてPちゃんFANだから」 「…………(涙)」 あーあ、ファンレだって、いっぱい出してるのに1通しか返ってこないし… しかもコピー… 全国のFANの一人なんだって、実感しちゃう一品だよね…… そんな全国のFANの一人が世界の二宮和也に会えるはずなんてないんだよねー…… ……愛が足りないせいだね…(涙) しっか〜しっ!ちゃんに一もらった情報っ! 二宮君を渋谷で目撃情報!!!(ネーミングセンスゼロ) ケチなちゃんの貴重な情報(爆) これは大切にしなけらばっ!!! というわけでっ…… いざ渋谷へっっっ!!! ………来たものの、何処をどう探していいのやら… 右…人 左……人 真正面………人 人間ばっかしっっっ!(当たり前や) どこにいるんだろう…二宮君は(もう、いること前提) あぁ、ニノ君と幼馴染vなんてそんなオイシイ関係はありえないのねっ… 人生辛いことばっかりです(涙) とりあえず、キョロキョロと周りを見渡す私。 ……私、こんな人ごみから二宮和也を見つけ出そうとしているのね… …愛…だよね。うん。愛ゆえだよ… しかしまぁ…ムチャにもほどがあるってか? それからかれこれ5時間あちこちを歩き回ってみたものの、 一向に二宮君は見つからず… やはり、甘かったか……… 360日にもある中の今日一日に、しかもいっぱいある場所の中のこの渋谷に来てるわけないよね〜… しかも、居るとしても私と同じように動いてるわけだし? 私が移動すりゃ、二宮君だって移動してるわけでしょ? 会えたとしたらそりゃぁもぉ奇跡… そう…奇跡…… 奇跡……… なのにっ!? ありゃ?目おかしくなっちゃったのかな? 目の前に二宮君らしき人が…… …アハv人違いだよね〜〜〜〜〜〜〜〜〜v って! 本物なのでは!?!?!?!? 「もしかして!二宮君ですかっっ////」 意を決して聞いてみる。 すると、その二宮君に似ている少年はゆっくりと私のほうを向いた。 そう、彼は正真正銘、二宮和也本人だった。 「そうだけど?」 「あっと、えっと…あの………ずっとFANでしたっ!」 うわー!私もうちょっと気の聞いたこと言えないのかぁー//// なんだ!ずっとFANでしたってぇ〜!? しかも過去形かょ!(自己嫌悪) 「あ、そうなの?ありがとうv」 「い…いえ…////」 沈黙。 キャァー!私なにかしゃべりなさい! そう、サインとかお願いしなさいよ! ………あぁ… サイン色紙忘れたぁ(泣) だっ……だってまさか会えるなんて、本当に会えるなんて思わなかったし。 嗚呼ァ…私の人生の最大のミスだわぁ〜(自己嫌悪U) 「君さ……コンビニでバイトしてるでしょ?」 「ふぇ…!?え、まぁ、してます……けど…」 「やっぱりv俺、あのコンビニよく行くんだーv」 「そ…そうなんですかぁ」 しっ…知らなかったぁーーーー……… 「ま、バレないように変装なんかもしてたりしたけど」 「あ、やっぱり!どうりで私が気づかなかったわけだ!」 「ふふvやっぱり君おもしろいv(俺の想像どうりv)」 「…やっぱり??」 「あ、ううん。なんでもない。それで、今日は?」 「へ?」 「俺のFAN…なんだよね?あの…サインとか…」 「…す…すみません……紙とかペンとか、その類のもの持ってないんです…」 「そっか、じゃぁサインはあげられないね」 「ハイ……(泣)」 でも… 良いや、サインなんて。 私には奇跡が起こったんだし! 有名人にあえるなんて人生これっきりだけかもしれないんだしっ! 会えただけでも私は幸せだよねv 「会えただけで嬉しいです。私!」 何かもらえるなんて、そんな贅沢なこと言っちゃいけないよね。 「………約束……」 「へ?」 「約束あげるっ!」 「……誰と…誰の?」 「俺と君の」 「……約束?」 「そうっ!また会う約束」 「…い…良いんですか?」 「もちろん!」 「…………」 奇跡に奇跡が重なったよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜v 私夢でも見てるのかな? 幸せすぎて…もぅ何がなんだか… 貰えるものって、たしかに物だけじゃないけど… すっ…素敵すぎじゃないかな? 私と二宮君の約束なんて…/////////////// 「いつ…会えるかな??」 「えっ!?」 「あ。やっぱダメ?」 「そっそんな!私こそ本当にまた会ってもらってもいいんですか?」 「うん。仕事があるからいつになるかわからないけど」 「ぜ!全然大丈夫ですっ!私ッ…いつまでも待ちますッ!」 そういうと、二宮君は少し照れたようににっこりと微笑んだ。 その笑顔は、大好きなお菓子より、ケーキより、 私にとって甘くて、切なくなるくらい可愛かった… そうして、私と二宮君は3ヵ月後に会う約束をした。 私、奇跡って信じてみようと思います。 |
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